積水ハウスでの家づくりを検討していると、必ず耳にするのが「5本の樹」計画ですよね。庭に緑がある暮らしは憧れですが、実際に導入するとなると「虫が発生して大変ではないか」「手入れや剪定にかかる費用が心配」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。私自身もハウスメーカーで自宅を建てた経験があり、庭づくりの難しさと楽しさの両方を実感しています。また、宅建士として多くの物件を見てきた中で、植栽計画が資産価値や住み心地にどう影響するかも気になるところです。ネット上で検索すると「後悔」といったネガティブな言葉も見かけますが、庭木セレクトブックなどを活用したしっかりとした計画があれば、都市部でも豊かな自然を感じられる素晴らしい取り組みだと感じています。この記事では、評判やメリットだけでなく、事前に知っておくべき注意点まで詳しく解説します。

- 5本の木計画のコンセプトや受賞歴など基本的な特徴
- 実際に導入する際の費用目安やメンテナンスのポイント
- 虫嫌いな人でも後悔しないための具体的な対策方法
- 施主のリアルな口コミから分かるメリットとデメリット
積水ハウスの5本の木計画の特徴と目的
積水ハウスが推進するこのプロジェクトは、単なるガーデニングの提案にとどまりません。ここでは、なぜこの計画がこれほどまでに注目され、多くの施主に選ばれているのか、その背景にあるコンセプトや具体的な仕組みについて、私の視点を交えて解説します。
里山を手本にしたコンセプトと意義
「3本は鳥のために、2本は蝶のために」。これが、積水ハウスの「5本の木計画(正式名称:5本の樹計画)」を象徴するフレーズです。2001年から始まったこの取り組みは、地域の気候風土に適した「在来種」を植えることで、自宅の庭を小さな里山にし、それらをつなげて都市全体の生態系ネットワークを守ろうという壮大なプロジェクトです。

私が特に素晴らしいと感じるのは、「庭」というプライベートな空間を、環境保全というパブリックな価値につなげている点です。一軒の家の庭は小さくても、それが集まることで大きな緑のネットワークになります。実際に、これまでに植えられた樹木は2,000万本を超え、都市部に鳥や蝶が戻ってくる効果が実証されています。私たち施主にとっては「ただ木を植える」だけでなく、環境貢献に参加できるという満足感も得られる仕組みと言えるでしょう。
この計画の根底にあるのは、「里山」という日本の原風景への回帰です。かつての里山は、人と自然が共生し、多様な生物が暮らす場所でした。しかし、都市開発が進むにつれて、そうした場所は失われていきました。積水ハウスは、一つひとつの住宅の庭を「飛び石」のように配置することで、鳥や蝶が都市の中を移動できるルートを作り出そうとしています。これを専門用語では「エコロジカル・ネットワーク」と呼びますが、要は生き物たちの通り道を作ってあげるということですね。

宅建士としての視点で見ると、こうした緑豊かな環境作りは、地域全体の資産価値向上にも寄与する可能性があります。緑が多い街並みは景観が良く、ヒートアイランド現象の緩和にも役立つため、住環境としての人気が高まりやすいんです。実際に、緑道が整備されたエリアや植栽協定がある分譲地は、中古市場でも評価が下がりにくい傾向にあります。「自分の家の庭が、街の価値を高めている」と考えると、なんだか誇らしい気持ちになりませんか?
また、この計画は単に木を植えるだけではなく、その地域にもともと生息していた「在来種」を選ぶという点が非常に重要です。園芸種の華やかな花も素敵ですが、地域の生態系に本当に貢献できるのは、その土地の風土に合った植物たちです。積水ハウスは日本を5つのゾーンに分け、それぞれの地域に最適な樹種を選定しています。これにより、無理なく木が育ち、その地域本来の自然を取り戻すことができるのです。
私がハウスメーカーで家を建てた際も、外構担当の方と「どんな木を植えるか」で盛り上がりましたが、やはり「意味のある植栽」には愛着が湧くものです。庭に植えた一本の木が、渡り鳥の休息地になり、蝶のレストランになる。そんなストーリーのある庭づくりができるのが、この計画の最大の意義だと思います。
庭木セレクトブックと在来種の種類
植栽計画を進める際、非常に心強いツールとなるのが、積水ハウスオリジナルの「庭木セレクトブック」です。ここには、なんと623種もの樹木が掲載されており、そのうち288種が在来種です。私が自宅の庭を計画したときは自分で図鑑を調べるのが大変でしたが、このブックがあれば外構の打ち合わせもスムーズに進むはずです。

庭木セレクトブックの魅力
単なる植物図鑑ではなく、「どんな鳥や蝶が来るか」「成長後の姿はどうなるか」「手入れのポイント」などが分かりやすく記載されています。地域ごとの気候に合わせた推奨リストもあるため、初心者でも選びやすいのが特徴です。
選定される樹木は、地域の生態系に配慮された在来種が中心です。例えば、ドングリがなるコナラや、春に花を咲かせるヤマザクラなど、四季を感じられる樹木が多くラインナップされています。これらを組み合わせることで、一年を通して変化を楽しめる庭が完成します。
具体的にどんな木が選べるのか、気になりますよね。人気のある樹種をいくつか挙げてみましょう。
- アオダモ: 涼しげな枝ぶりと美しい幹肌が人気。落葉樹で、春には白い花を咲かせます。成長が比較的緩やかで、現代の住宅事情にもマッチしやすい木です。
- イロハモミジ: 秋の紅葉の代名詞。和風の庭はもちろん、モダンな住宅にも不思議と馴染みます。新緑の美しさも格別です。
- ソヨゴ: 常緑樹で、風にそよぐ姿からその名がついたと言われます。赤い実をつけ、冬の庭に彩りを与えてくれます。目隠しとしても優秀です。
- ジューンベリー(アメリカザイフリボク): 在来種ではありませんが、近縁種として人気があります。花、実、紅葉と三拍子揃っており、実はジャムにして楽しむこともできます。
この「庭木セレクトブック」の凄いところは、単なるカタログではなく、生活提案書になっている点です。「リビングから見える位置には、紅葉が綺麗なこの木を」「寝室の窓辺には、香りの良いこの木を」といった具合に、暮らしのシーンに合わせて選べるよう工夫されています。
また、外来種や園芸種を完全に排除しているわけではありません。シンボルツリーとして人気のオリーブやシマトネリコなども掲載されていますが、あくまで「在来種を中心」に据えることで、生態系への配慮とデザイン性のバランスを取っています。私が相談を受けたオーナーさんの中には、「全部お任せ」にするのではなく、このブックを見ながら家族会議を開き、「子供の誕生記念樹」として特定の木を選んだ方もいらっしゃいました。家づくりの思い出の一部として、木を選ぶプロセスそのものを楽しめるのも大きなメリットですね。
注意点としては、掲載されている樹木すべてが、どの地域でも植えられるわけではないということです。北海道と九州では気候が全く異なりますから、当然適した樹種も変わります。セレクトブックでは、植栽可能エリアもしっかり区分けされているので、自分の住む地域で元気に育つ木を間違いなく選べるようになっています。プロの知見が詰まったこの一冊があるだけで、失敗のリスクを大幅に減らせるのは心強い限りです。
生物多様性がもたらす健康への効果
庭に緑があることは、単に見た目が良いというだけではありません。最近の研究では、生物多様性の豊かな庭が住まい手のウェルビーイング(健康や幸福感)を高めることが科学的に分かってきました。
自宅の窓から揺れる木々を眺めたり、鳥のさえずりを聞いたりすることで、ストレスが軽減され、リラックス効果が得られます。特に在来種を中心とした自然に近い植栽は、人工的に整えすぎた庭よりも高い癒やし効果があると言われています。私自身、賃貸経営で忙しい時期など、ふと庭の緑を見るだけで心が落ち着く経験を何度もしています。メンタルヘルスの向上や、子供の情操教育といった観点からも、この計画の価値は非常に高いと感じます。
もう少し踏み込んで解説すると、これには「バイオフィリア仮説」という考え方が関係しています。人間は本能的に自然とのつながりを求めており、自然に触れることで生理的なリラックス状態になれるというものです。積水ハウスと大学などの共同研究によれば、生物多様性に配慮した庭を持つ居住者は、そうでない居住者に比べて、ストレスホルモンの値が低い傾向にあることや、生活の充実度が高いことが示唆されています。
例えば、朝起きてカーテンを開けたとき、庭に小鳥が来ていたらどうでしょう?「あ、今日はシジュウカラが来てるな」と気づくだけで、一日のスタートが少し豊かな気持ちになりますよね。季節ごとに咲く花や、色づく葉の変化を感じることは、時間の流れを穏やかに感じさせてくれます。現代人はコンクリートジャングルの中で、常に時間に追われて生きていますから、自宅に「自然のリズム」を取り戻すことは、心の健康にとって非常に重要な意味を持つのです。
さらに、子育て世代の方にとっては「自然教育(Nature Study)」の場としても最適です。わざわざ遠くのキャンプ場に行かなくても、自宅の庭で「ダンゴムシを見つけた」「蝶々が卵を産んだ」といった発見ができます。こうした原体験は、子供の好奇心を刺激し、生命への優しさや科学的な探究心を育む土台となります。実際に、「5本の樹」計画を取り入れたご家庭からは、「子供がゲームばかりせずに、庭で遊ぶ時間が増えた」という声も聞かれます。
また、緑には物理的な環境調整機能もあります。夏場、樹木が作る木陰は地面の温度上昇を抑え、葉からの蒸散作用によって周囲の空気を冷やす効果があります。これにより、窓辺の温度が下がり、エアコンの効率が良くなるという省エネ効果も期待できるんです。健康的で、経済的で、心も豊かになる。まさに「一石三鳥」の効果があると言えるのではないでしょうか。

環境大臣賞などの受賞歴と社会評価
この取り組みは、対外的に非常に高く評価されています。「地球環境大賞」や「エコプロアワード」での環境大臣賞をはじめ、グッドデザイン賞など数多くの受賞歴があります。また、ESG経営やSDGsの観点からも注目されており、国際的な環境情報の開示システムであるCDP気候変動Aリストにも選定されています。
宅建士としての視点でお話しすると、こうした「社会的評価の高い取り組みを行っている物件」であることは、将来的に資産価値を維持する上でもプラスに働く可能性があります。環境配慮型住宅は今後のトレンドであり、緑豊かな街並みはエリア全体の価値向上にも寄与するからです。
具体的にどのような賞を受賞しているかを見てみると、その凄さがわかります。

- 地球環境大賞(環境大臣賞・大賞): 産業の発展と地球環境との共生を目指す、日本でも権威ある賞の一つです。
- 生物多様性アクション大賞(農林水産大臣賞): 生物多様性の保全につながる活動を表彰するものです。
- グッドデザイン賞(新領域デザイン部門): 単なる「モノ」のデザインではなく、社会的な仕組みや取り組みとしてのデザイン性が評価されました。
これらの受賞は、積水ハウスが単に「木を植えましょう」と言っているだけでなく、実際に生態系の回復に貢献しているという客観的な証明でもあります。特に最近では、企業がどれだけ環境に配慮しているかを投資家がチェックする「ESG投資」が主流になってきています。積水ハウスのような大企業が本気で取り組むことで、業界全体のスタンダードが引き上げられる効果もあるんですね。
私たち個人の施主にとって、これがどう関係あるの?と思われるかもしれません。しかし、家は一生に一度の大きな買い物であり、資産です。「環境に配慮したサステナブルな住宅」というブランド力は、将来もし家を手放すことになった際や、子供に資産として残す際に、ポジティブな要素として評価される時代が来ています。実際、不動産市場でも省エネ性能や環境性能が高い物件は、低金利のローンが組めたり、税制優遇が受けられたりと、実利的なメリットも増えています。
また、地域社会からの評価も見逃せません。美しい植栽のある家は、近隣住民の方々にとっても憩いの景色となります。「あのお宅の庭はいつも綺麗で、街が明るくなるね」と言われることは、良好な近所付き合いを築く上での潤滑油にもなります。私が管理している物件でも、植栽が手入れされている物件は入居者さんの質が高く、トラブルが少ない傾向にあります。緑には、人の心を穏やかにし、コミュニティを円滑にする力があるのかもしれませんね。
樹木プレートを活用した庭の楽しみ方
植栽後の楽しみを広げてくれるのが、各樹木に取り付けられる「樹木プレート」です。ここにはQRコードが付いており、スマートフォンで読み取ることで、その木の特性や手入れの時期、集まってくる生き物の情報をすぐに確認できます。
子供と一緒に「この木にはどんな蝶が来るのかな?」と調べたり、手入れのタイミングを確認したりと、庭とデジタルの融合によって自然との距離がぐっと縮まります。ただ植えて終わりではなく、暮らしの中で継続的に自然と関われる仕掛けがあるのは、大手ハウスメーカーならではのきめ細かい配慮だと感じます。

この樹木プレート、地味に思えるかもしれませんが、実際に生活してみると非常に便利です。例えば、「この木、最近ちょっと元気がないな?」と思ったとき、樹種名がすぐにわかればネットで検索して対処法を調べることも容易です。意外と、数年経つと自分が植えた木の名前を忘れてしまうことってあるんですよね(笑)。プレートがあれば、常にその木のアイデンティティを確認できるので安心です。
さらに、このシステムは「学び」のツールとしても優秀です。QRコードを読み込むと、その木の花言葉や、季節ごとの変化の様子、さらにはその木を好む鳥の鳴き声まで聞けるようなコンテンツが用意されている場合もあります(※コンテンツ内容は更新される可能性があります)。これなら、植物に詳しくないパパやママでも、子供たちに「ほら、この木にはこういう鳥さんが来るんだって」と教えてあげることができますよね。
また、メンテナンスの記録簿(ログ)としての役割も期待できます。いつ剪定をしたか、いつ肥料をあげたかといった情報を、スマホのカレンダーやメモアプリと連携させて管理するのも良いでしょう。「デジタル × 自然」という組み合わせは、現代のライフスタイルに非常にマッチしています。
私が提案したい楽しみ方の一つに、「マイ・フェノロジー・カレンダー(生物季節観測)」作りがあります。庭の木の開花日や、初めてセミが鳴いた日、紅葉が始まった日などを記録していくのです。これを数年続けると、「今年は桜が咲くのが早いな」「今年は実の付きが良いな」といった気候変動の微妙な変化を肌で感じることができます。積水ハウスの「5本の樹」計画は、そうした知的で豊かな暮らしを実現するためのプラットフォームを提供してくれていると言えるでしょう。
積水ハウスの5本の木計画の導入ガイド

コンセプトが素晴らしいことは分かりましたが、やはり気になるのは現実的な運用面です。虫の問題やメンテナンス、費用など、導入前にクリアにしておきたい不安要素について、具体的な対策とともに解説していきます。
虫が苦手な場合の対策と付き合い方
「5本の木計画」で検索すると、やはり「虫」に関する不安の声が見られます。鳥や蝶を呼ぶということは、その餌となる昆虫も増えることを意味するため、虫がどうしても苦手な方にとっては大きな懸念材料でしょう。
虫対策のポイント
完全に虫をゼロにすることは難しいですが、以下の対策で共存しやすくすることは可能です。
- 樹種の選定: 虫がつきにくい種類の木を設計担当者と相談して選ぶ。
- 配置の工夫: 玄関や窓のすぐ近くには虫が寄りやすい木を植えない。
- 定期的な剪定: 風通しを良くすることで、病害虫の発生を抑制する。
一方で、鳥が庭に来るようになると、その鳥が毛虫などの害虫を食べてくれるという自然のサイクルも生まれます。過度に恐れるのではなく、適切な樹種選びと配置計画によって、快適な距離感を保つことが重要です。

正直に申し上げますと、木を植える以上、虫は絶対にゼロにはなりません。これは断言できます。しかし、「虫=恐怖」と考える前に、少しだけ視点を変えてみましょう。生態系ピラミッドという言葉をご存知でしょうか?植物があり、それを食べる虫がいて、その虫を食べる鳥がいる。このバランスが整うと、特定の害虫だけが大量発生するリスクはむしろ減るのです。
例えば、チャドクガ(毛虫)などの毒蛾は絶対に避けたいですよね。そういった場合は、ツバキやサザンカなどのツバキ科の植物を避けるのが鉄則です。設計士さんに「毒のある虫がつく木だけは絶対に避けてください」と強くリクエストしましょう。積水ハウスの設計士さんはプロですから、そういった要望にはしっかりと応えてくれるはずです。
また、ハーブ類や香りの強い植物(ローズマリーやミントなど)を一緒に植える「コンパニオンプランツ」の手法を取り入れるのもおすすめです。これらの香りは一部の虫が嫌うため、天然の忌避剤として機能します。見た目もおしゃれで、料理にも使えて一石二鳥ですね。
どうしても虫が苦手な方は、植栽の配置(ゾーニング)を工夫しましょう。人が頻繁に通るアプローチや、洗濯物を干すテラス周りには、虫のつきにくい常緑樹や、低木のみを配置します。逆に、リビングから眺めるだけの距離のある場所には、鳥を呼ぶための実のなる木を植える。こうして「人と虫の生活圏」を分けることで、ストレスを大幅に減らすことができます。
私のアドバイスとしては、「最初は少なめに植える」のも一つの手です。最初からジャングルのように木を植えてしまうと管理が追いつきませんが、まずはシンボルツリー1本から始めて、様子を見ながら鉢植えなどで緑を足していく。これなら、もし虫の管理が大変だと思っても修正が効きます。「5本」というのはあくまでコンセプトの目標値ですから、最初から完璧を目指さなくても大丈夫ですよ。
植栽後の手入れや剪定サポート体制

植物は生き物ですので、植えた後の手入れは必須です。「忙しくて庭の手入れができるか不安」という方も多いと思います。積水ハウスでは、引き渡し後も提携の造園業者によるメンテナンスサポートが用意されているケースが一般的です(具体的な契約内容は担当者に確認してください)。
特に最初の数年は根が安定するまで水やりが重要ですが、ある程度成長すれば、在来種はその土地の気候に合っているため、過保護にしなくても元気に育つ傾向があります。年に1〜2回のプロによる剪定を依頼すれば、美しい樹形を保つことができます。自分でやる楽しみと、プロに任せる安心感を使い分けるのが長続きのコツです。
メンテナンスの中で最も重要なのは「水やり」です。特に植え付け直後の夏場は、毎日の水やりが欠かせません。「毎日は無理かも…」という方には、自動潅水(かんすい)システムの導入を強くおすすめします。タイマーセットしておけば自動で水やりをしてくれるので、旅行中も安心ですし、何より日々の手間が劇的に減ります。初期費用は数万円かかりますが、枯らしてしまって植え替える費用と手間を考えれば、十分に元が取れる投資です。
次に「剪定(せんてい)」です。木は放っておくとどんどん大きくなり、枝が混み合ってきます。枝が混むと風通しが悪くなり、病気や虫の原因になります。年に1回、できれば冬の休眠期にプロに入ってもらうのが理想的です。費用は木の数や高さにもよりますが、一般的な住宅の庭なら数万円程度で収まることが多いです。これを「高い」と見るか、「必要経費」と見るかですが、私は家のメンテナンス費用の一部として割り切って考えるようにしています。外壁塗装の積立と同じ感覚ですね。
もちろん、低い木や下草の手入れは自分でやるのも楽しいものです。週末に少し早起きして、伸びすぎた枝をパチンと切る。落ち葉を掃く。そんな無心になれる時間が、意外と良い気分転換になります。積水ハウスのオーナー専用サイトやカスタマーズセンターでは、お手入れ方法の相談にも乗ってくれますし、提携業者を紹介してくれるシステムも整っています。困ったときに頼れる先があるというのは、大手ハウスメーカーならではの強みでしょう。
また、在来種を選ぶメリットとして「強さ」が挙げられます。海外から来た園芸種の中には、日本の夏の高温多湿や冬の乾燥に弱く、頻繁な消毒や特別な肥料が必要なものも多いです。しかし、その土地本来の樹木である在来種は、環境適応能力が高いため、一度根付いてしまえば、比較的少ない手間で維持できることが多いのです。「ズボラな人こそ、在来種」というのは、あながち間違っていない選択肢なんですよ。
導入時にかかる費用の考え方
気になる費用についてですが、5本の木計画は基本的に外構工事費(エクステリア工事費)の一部として計上されます。庭の広さや植える木の種類、大きさ(苗木か成木か)によって金額は大きく異なりますが、一般的な住宅の植栽計画としては、数万円から数十万円程度の予算を見ておくと良いでしょう。
「高い」と感じるかもしれませんが、塀やフェンスだけで囲うよりも、植栽をうまく使うことで目隠し効果を作りつつ、コストを抑えられる場合もあります。また、自治体によっては在来種の植栽に対して緑化助成金が出ることもあるので、事前に確認してみることをおすすめします。
具体的な内訳を見てみましょう。植栽にかかる費用は、主に以下の要素で構成されます。
| 費用の項目 | 内容と目安 |
|---|---|
| 樹木代(材料費) | 木の種類や高さによります。苗木なら数千円ですが、2〜3mのシンボルツリーなら数万円〜十万円程度。 |
| 植え付け手間賃 | 職人さんが木を植えるための費用です。木の大きさや本数、重機が必要かどうかで変動します。 |
| 土壌改良費 | 木が元気に育つよう、土に肥料や腐葉土を混ぜる費用。これをケチると後で枯れる原因になります。 |
| 支柱代 | 植えたばかりの木が風で倒れないように支える木の棒などの費用です。 |
外構予算全体の中でどうバランスを取るかがポイントです。例えば、カーポートや高級なフェンスにお金をかけすぎて、植栽の予算がなくなってしまうパターンはよくあります。しかし、家全体の見た目(ファサード)を良くするのは、実は高価なタイルよりも「一本の良い木」だったりします。建物と調和した植栽は、家を何倍にも立派に見せてくれる効果があるんです。
コストダウンのテクニックとして、「小さな苗木から育てる」という方法があります。最初から完成された大きな木を植えるのではなく、小さくて安い苗木を植えて、家の歴史と共に成長を楽しむのです。積水ハウスの「5本の樹」計画でも、必ずしも巨木を植える必要はありません。将来の姿をイメージしながら、最初は小さな木からスタートすれば、初期費用をかなり抑えることができます。
さらに、自治体の助成金制度は見逃せません。「生垣緑化助成金」や「民有地緑化助成金」といった名称で、植栽にかかる費用の一部を補助してくれる制度がある自治体は多いです。中には、シンボルツリー1本から対象になる場合もあります。申請には事前の届け出が必要な場合がほとんどですので、契約前に必ずハウスメーカーの担当者か、役所の窓口で確認しておきましょう。これを使わない手はありません。
ランニングコストについては、先ほど触れた剪定費用や水道代がかかりますが、これも「家の資産価値を維持するための投資」と考えれば決して高くはありません。荒れ放題の庭よりも、手入れされた庭の方が防犯面でも優れていますし、ご近所からの印象も良くなります。トータルで見たときのコストパフォーマンスは、決して悪くないと私は考えています。
後悔しないための事前の植栽計画
植栽で後悔するパターンの多くは、「予想以上に大きくなりすぎた」「落ち葉の掃除が大変」「隣の敷地に枝が越境した」といったものです。これらを防ぐためには、「敷地まるごと設計」の段階で、10年後、20年後の姿を想像することが不可欠です。

| チェック項目 | 対策のポイント |
|---|---|
| 成長スピード | 成長が早い木は剪定頻度が高くなるため、管理の手間を考慮して選ぶ。シマトネリコなどは成長が早い代表格。 |
| 常緑樹か落葉樹か | 落葉樹は季節感があるが落ち葉掃除が必要。目隠し目的なら冬も葉がある常緑樹を混ぜるのが鉄則。 |
| 隣地との距離 | 枝が越境しないよう、境界線から十分な距離を離して植える。民法上、越境した枝は切除を求められる可能性がある。 |
| 配管との干渉 | 地中の水道管やガス管の上に植えると、将来根が配管を圧迫するリスクがある。配管図面と照らし合わせる。 |
特に重要なのが「隣地とのトラブル防止」です。宅建士として実務をしていると、隣の家の木の枝が伸びてきて邪魔だ、落ち葉が雨樋に詰まった、といったトラブルは本当によく耳にします。民法が改正され、越境した枝を切り取ることができる権利関係のルールも変わりましたが、そもそもトラブルにならないに越したことはありません。
対策としては、境界ギリギリには植えないこと。そして、境界付近には落葉樹ではなく、葉が落ちにくい常緑樹を選ぶか、あまり大きくならない低木を選ぶのがマナーと言えるでしょう。積水ハウスの設計士さんは敷地の条件を熟知していますので、「隣家へ迷惑をかけない配置にしたい」と明確に伝えれば、適切なプランを提示してくれるはずです。
また、意外と盲点なのが「室外機や給湯器」との位置関係です。エアコンの室外機の前に木を植えてしまうと、温風が直撃して木が弱ったり、逆に室外機の効率が落ちたりします。また、給湯器の排気口近くも要注意です。こうした設備機器の位置もしっかり確認した上で、植える場所を決めていきましょう。
そして、「自分がどれくらい手入れできるか」を正直に見積もることも大切です。「週末はゴルフに行きたいから庭いじりはしたくない」というなら、成長が遅く、手のかからない樹種(例えばソヨゴやアオダモなど)を選ぶべきです。逆に「土いじりが趣味」というなら、あえて手を入れる余地のある庭にするのも良いでしょう。自分のライフスタイルに合わない植栽計画は、いずれストレスの原因になってしまいます。「憧れ」だけでなく「現実」を見据えた計画が、後悔しないための最大の秘訣です。
施主のブログや口コミに見る評判
実際にこの計画を取り入れた施主の方々のブログやSNSでの口コミを見ると、賛否両論ありますが、全体的には満足している声が多い印象です。

実際の声の傾向
- 良い評判: 「窓から緑が見えて癒やされる」「子供が虫や鳥に興味を持つようになった」「家全体の雰囲気が上質に見える」「外からの視線が気にならなくなった」
- 気になる評判: 「毛虫の発生時期は憂鬱」「落ち葉が隣の家に入らないか気を使う」「思ったより成長が早く、剪定代がかかる」「鳥のフンで車が汚れた」
成功している方は、やはり「自分の管理能力に見合った量と種類」を選んでいるようです。例えば、「5本の樹」といっても、必ず高木を5本植える必要はありません。中木や低木を組み合わせて本数を満たすことも可能ですし、無理に本数にこだわらず、自分たちが管理できる範囲で楽しんでいる方が多いですね。
良い口コミで特に目立つのは、「カーテンを開けて暮らせるようになった」という声です。適切な位置に木があることで、道路や隣家からの視線を柔らかく遮ることができ、日中カーテンを開けっ放しにして開放感を味わえる。これは積水ハウスが得意とする「スローリビング」などの設計思想ともリンクしています。緑のスクリーン効果は、想像以上に住み心地を向上させてくれるようです。
一方で、ネガティブな口コミの代表格はやはり「落ち葉」と「虫」です。特に駐車場の上に落葉樹を植えてしまい、車が落ち葉や樹液、鳥のフンで汚れるという失敗談は散見されます。これを防ぐには、カーポートを設置するか、駐車スペース周りには木を植えない、あるいは常緑樹を選ぶといった対策が必要です。先人の失敗談は非常に参考になりますので、ブログなどをチェックする際は「失敗談」を中心に探してみると、具体的な対策が見えてくるかもしれません。
また、住み始めてからの変化として、「環境意識が変わった」という声も聞かれます。「最初はなんとなく植えたけど、鳥が来るのが楽しみになり、バードフィーダー(餌台)を置いてみた」「季節の花を部屋に飾るようになった」など、暮らしの中に小さな楽しみが増えたというポジティブな変化です。家は単なる箱ではなく、暮らしを育む場所。そのきっかけとして、この計画は大きな役割を果たしているようです。
積水ハウスの5本の木計画のまとめ
積水ハウスの「5本の木計画」は、自宅の庭を通じて環境貢献ができ、さらに住む人の心身の健康にも寄与する素晴らしい取り組みです。もちろん、生き物を相手にする以上、手入れの手間や虫との付き合いは発生しますが、それ以上に得られる「暮らしの豊かさ」は大きいと私は感じています。
最後に、この記事のポイントをもう一度振り返ってみましょう。
-
- コンセプト: 在来種を植えて庭を里山にし、生物多様性を守る。受賞歴も多数あり社会的評価が高い。
- メリット: 癒やし効果、子供の教育、資産価値の維持、街並みへの貢献。
- 注意点: 虫や落ち葉は避けられない。ただし、樹種選びと配置で軽減可能。
- 費用: 初期費用だけでなく、水やりや剪定などのランニングコストも考慮する。
- 成功の秘訣: 「庭木セレクトブック」を活用し、自分のライフスタイルに合った無理のない計画を立てる。
導入を検討する際は、庭木セレクトブックを活用し、ご自身のライフスタイルやメンテナンスにかけられる時間を正直に設計士さんに伝えることが成功の鍵です。無理に5本植えることにこだわらず、管理できる範囲で、地域の自然とつながる暮らしを始めてみてはいかがでしょうか。あなたのお庭が、小さな鳥や蝶たちのオアシスとなり、そして何より、あなた自身の心を癒やす最高の場所になることを願っています。